論理的思考力を小さい頃から養うための習い事として人気のプログラミングスクール。
数学等にも相乗効果があるという側面もあり、今、保護者の関心が最も高い習い事になっています。
人気の背景は?
そもそもプログラミングスクールがこれほどの人気を集めることになった背景にあるのは、2020年度から全ての小学校でプログラミング教育が必修化されたこと。
そして、新型コロナの流行により、当初2023年度までに整備完了予定だった、小学校、中学校生徒全員への「1人1台端末配布(GIGAスクール構想)」が大幅に前倒しになったこと。
更に、2021年の3月に大学入試センターが、2025年の大学入学共通テストで「情報(プログラミング・データサイエンス)」試験を導入すると発表したこと。
「小中学校プログラミング必修化」「GIGAスクール構想前倒し」「大学入学共通テストで情報試験導入の発表」この3つが2020年から1年足らずで立て続けに進んでいきました。
こういったことを背景に、保護者のプログラミンスクールに対する関心は高まる一方となっています。
大学入学共通テストについてふれると、2025年1月の試験から情報科目問題が出題されるようですので、2021年の4月に中学3年生になる世代が初めて情報試験を受けることになります。
試験導入の引き金になっているのは、2030年にはIT人材が最大で79万人も不足するといわれている為で、実際にどこまで不足するかは別にしても、2030年以降の求人でIT人材が売り手市場になることは間違いありません。
調査❶ 保護者がさせたい習い事
プログラミングスクールへの関心の高さを裏付ける調査として、ヒューマンアカデミーが2020年2月に実施した「小学低学年から保護者がさせたい習い事」調査で英語、スポーツ、音楽に次ぎ、プログラミングは書道等と並び4位にランクインしました。
英語、スポーツ、そしてピアノ(音楽)、書道という不動の人気スクールに続いてプログラミングですので、人気の伸び率はとてつもない状況だと考えられます。
■小学校低学年のうちに習わせたい習い事について(複数回答可)「英語」が最も多く、次いで「スポーツ」、「音楽」となりました。「書道」「プログラミング」「体操・ダンス」はほぼ同数で、オーソドックスな習い事に加えて、新たにプログラミング教育への関心が高まっていることが分かります。
ヒューマンアカデミー子供教育総合研究所
調査❷ 小学生がしてみたい習い事
典型的な例としてあげると、算数といったいわゆる学習塾は親は熱心に通わせたいと思っていますが、子供の方から自主的に勉強しに行きたいと言うことはなかなか無いケースです。
しかし、プログラミングともなると子供の方から習ってみたい!というケースが多いようです。
それを裏付ける調査として、ベネッセコーポレーションが2020年6月に実施した小学生の習い事調査「小学生がしてみたい習い事」アンケートで、動画制作やプログラミングといったSTEAM関連がトップスリーにラインクインしました。子供に大人気のYouTubeやゲームの影響が反映されたものと推測されますが、ゲームを作るゲームクリエイターや、動画を作るムービークリエイターはこれからまだまだ伸びる分野だと思います。
■小学生が今後してみたい・保護者がさせたい習い事
Q.現在している習い事以外に、最もしてみたい(させてみたい)習い事は何ですか(単一回答)
■小学生が今後してみたい習い事は「なりたい職業」と関連
「小学生がなりたい職業」(2020年11月調査)の上位にランクインしている職業との関連性が見られた。PR TIMES
ベネッセでもヒューマンアカデミーが実施した意識調査と同様の「保護者がさせたい習い事」調査結果がでていますが、ベネッセの方でもプログラミングは水泳、英語に続き堂々の第3位にランクインしています。
まとめ
プログラミングスクールはもちろんのこと、以前から人気の高かったロボット工作や3Dモデリング、更にムービー制作やデジタルイラストレーションといった、デジタル系スクールは、2020年代に益々人気が高まると思います。
お勉強とは違い、お子様が楽しく遊び感覚でできるということも人気の理由かもしれません。
プログラミングは様々なプログラミング課題がありますが、ゲームを作る課題も多いため、お子様がゲームをやるだけではなく、作れるようになると思えば、学ばせる価値はあるのではないでしょうか。
2030、2040年、2050年といった未来を想像すると、どういった職業につくとしても、今よりは確実にデジタル化が進みますので、そういった未来を見据えてお子様が少しでも早くデジタルに慣れておくというだけでも良いかなと思います。
プログラミングスクールに通わせるか迷っているという方は、ぜひ参考にしてみてください。